テレワークはメリットだらけ? 企業側・従業員側の利点とデメリットも紹介
2022.09.06投稿、2022.09.06更新
テレワークは、新型コロナウイルス感染症対策として政府が推奨し、多様な働き方への対応としても以前から示されており、企業、従業員の双方にさまざまなメリットがあります。しかし、メリットだけではなくデメリットも存在することは事実です。テレワークの必要性やメリットを紹介するとともに、デメリットとその解決策についても解説します。
テレワークが普及した背景と導入率
日本におけるテレワークの普及率は、総務省がとりまとめた「令和3年版情報通信白書」によると、民間企業のテレワーク実施率は、2021年3月上旬で38.4%です。企業規模別では、大規模企業で69.2%、中小企業で33.0%となっています。1回目の緊急事態宣言時には全体の実施率が56.4%まで上昇し、解除によって一度は低下したものの、2回目の緊急事態宣言時に再上昇しました。
※総務省 令和3年版 情報通信白書「民間企業におけるテレワークの実施状況」をもとに作成
また、東京都産業労働局の「テレワーク実施率調査」によると、東京都だけで緊急事態宣言期間は常に60%台を維持しており、緊急事態宣言が解除された2022年4月でも52.1%の実施率を維持しています。
テレワーク導入の背景と必要性
上記のデータが示すように、テレワークというと、まず新型コロナウイルス感染症との関連性が示唆されますが、テレワークの導入背景や必要性は感染症対策に限りません。特に、今後問題とされている日本の労働人口の減少も、テレワーク導入の背景の1つにあります。労働人口の減少によって、企業が人材を確保することが、今後ますます難しくなると考えられています。
そこで、「決められた時間と日数オフィスに勤務しなくても、与えられた業務をこなせればよい」という考え方をもとに、多様な働き方を容認する考え方が普及してきました。例えば、テレワークを導入すれば、在宅勤務で子育てや介護との両立ができ、なんらかの理由で移動が難しい人でも勤務できます。
テレワークを取り入れた働き方
テレワークを導入するといっても、その方法はさまざまです。在宅勤務、サテライトオフィス、モバイルワーク、ハイブリッドワークなどの働き方があり、必ずしもすべてをテレワークで行う必要はありません。例えば、ハイブリッドワークでは、在宅勤務やモバイルワークなどの出社しない働き方と、オフィスに出社する働き方を組み合わせて、必要に応じて働く場所を選べます。
ハイブリッドワークについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
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ハイブリッドワークとは?導入のメリットや課題、事例も含めて紹介
【企業側】テレワーク導入におけるメリットやデメリット
テレワークを導入するにあたり、まずは企業側のメリット・デメリットを見ていきましょう。
企業がテレワークを導入するメリット
- 多様な人材の雇用につながる
テレワークの導入により、一般的なフルタイムでの出勤が難しい人でも勤務が可能になります。前述のように、育児や介護と仕事の両立ができる人も増えるでしょう。また、在宅勤務なら通勤時間がなくなるため、ワークライフバランスがとりやすくなり、離職防止にもつながります。
- コスト削減につながる
オフィス勤務の従業員が少なくなれば、オフィススペースを縮小することも考えられるため、オフィス賃料や設備費などの固定費も削減できるでしょう。また、これまで支給していた従業員の通勤手当も削減できます。
- 災害や緊急時のBCP対策になる
感染症対策はもちろんのこと、緊急事態で出社できないようなことがあっても、テレワークで業務を遂行できます。そのため、災害発生時にも事業を継続できる可能性が高まります。BCP対策の1つとして取り入れれば、緊急時の事業停止のリスクを最小限に抑えられ、早期回復も見込めるでしょう。
テレワークにBCP(事業継続性計画)対策が有効な理由は、以下の記事をご参照ください。
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テレワークはBCP対策としても有効!その理由や導入のポイントとは
企業がテレワークを導入するデメリット
- セキュリティリスクが高まる
テレワークでは、社外から社内のデータにアクセスしたり、データを持ち出したりすることから、セキュリティリスクが高まるデメリットがあります。
- 勤怠管理や人事評価が難しくなる
テレワーク導入でもっとも指摘されることです。タイムカードをオフィスで打刻しないため、出勤や退勤の状況を把握しにくいというデメリットがあります。厚生労働省のガイドラインでも、客観的な記録を残すことが求められています。
また、対面ではないため、これまでオフィスで見えていた勤務態度や業務遂行能力などを評価しにくくなるのもデメリットの1つです。
【従業員側】テレワーク導入におけるメリットやデメリット
次に、従業員側のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
従業員がテレワークを行うメリット
- ワークライフバランスの実現につながる
企業側のメリットでも触れたように、育児や介護はもちろん、プライベートと仕事を両立したいという人も働きやすくなります。通勤時間がなくなることで時間に余裕が生まれ、家族と過ごす時間を増やしたり、趣味や勉強などのプライベート活動を充実させたりできるでしょう。
- 通勤のストレス軽減になる
通勤時、満員電車などでストレスを感じる人は少なくありません。テレワークならオフィスに出勤しなくてもよいほか、出勤時間をずらしてサテライトオフィス勤務にすることで、通勤による肉体的・精神的なストレスを軽減できます。
- モチベーション、生産性向上につながる
通勤時間がなくなり空いた時間を有効活用して、スキルアップなどの自己投資をすれば、モチベーションアップにつながるでしょう。また、在宅勤務やモバイルワークなら、自分の働きやすい環境でリラックスして仕事ができ、生産性も向上するでしょう。
従業員がテレワークを行うデメリット
- コミュニケーションの機会が少なくなる
従業員間、上司と部下の間のコミュニケーションが少なくなることで、孤独感や疎外感を感じることがあります。また、業務に関する情報共有がうまくいかず、業務効率が下がる可能性も考えられます。
- システムの使い方を覚えるための工数がかかる
専用ツールの設定をしたり、システムの使い方を覚えたりする手間が発生し、システムが使いにくいというデメリットが発生する可能性があります。
テレワークでデメリットを解決するための対策とは?
テレワークでのデメリットを解決するには、以下のような対策をする必要があります。
セキュリティリスクを軽減させる
端末のパスワードロックやウイルス対策ソフトの導入、通信の暗号化、リモートデスクトップやセキュアブラウザなどのリモートアクセスツールの導入などで、セキュリティリスクを軽減させる対策をとりましょう。ツールを導入するときは、 UI/ UXに優れたツールで、できる限り誰にでも使いやすいシステムにすることも必要です。従業員へセキュリティリスクへの認識を強化させることも大切です。
セキュリティ対策については、以下の記事で説明しています。ぜひご参照ください。
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また、リモートデスクトップやセキュアブラウザなどのリモートアクセスツールについては、以下の記事をご参照ください。
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定期的にコミュニケーションをとれる場を設ける
ビジネスチャットや社内SNS、Web会議ツールなどは画面越しで行うコミュニケーションであり、オフィスで行われていたような対面でのコミュニケーションとは異なります。1on1ミーティングやオンラインランチを設けるなど、定期的にコミュニケーションをとれる場があるとよいでしょう。
勤怠管理や人事評価を行いやすい体制を導入する
勤怠管理システムやログ管理システムを活用し、リアルタイムで従業員がどのように勤務しているかを「見える化」することで、長時間労働やサービス残業の防止につながります。
テレワークはメリット・デメリットを考慮して、導入を検討しよう
テレワークの導入は、多様な働き方を後押しし、人口が減少していく日本で労働力の確保にもつながります。企業側としては、これまでオフィスにかかっていた賃料や設備費を削減でき、従業員側としては通勤のストレス軽減や余暇が増えることでモチベーションアップにもなります。一方で、テレワークを行うとセキュリティの面でデメリットが存在するのも事実です。
CACHATTOは、PCやスマートフォンなどの端末から、社内の業務リソースへ安全にリモートアクセスできるサービスです。リモートデスクトップやセキュアブラウザなどさまざまな製品を展開しており、どの製品も端末にデータを残さず、外部に持ち出さないなどセキュリティ対策が充実。また、利用許可の時間帯をユーザーごとに設定し、長時間労働を抑えられます。クラウドサービス上、または社内ネットワークにCACHATTOサーバーを設置するだけで、VPN構築をすることなく簡単にリモートアクセスを利用できます。詳しくは、以下をご参照ください。
実際に、神戸市様の事例では、「CACHATTO SecureBrowser」を使ってスマートフォンからグループウェアやスケジュールの閲覧をしています。また、リモートデスクトップツールの「Splashtop for CACHATTO」を利用して、セキュリティの高い状況で、オフィスと変わらない業務を在宅勤務で実施できているとの声が上がっています。導入事例については、以下をご参照ください。
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