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CYODとBYODはどう違う?業務に利用するデバイスはどう供給すればよいのか

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BYODという言葉はよく知られるようになり、実施している企業や従業員も増えてきました。しかし、BYODにはどうしても管理しきれない部分や、セキュリティ上の不安が残ります。そこで最近増えてきたのが、CYODと呼ばれる端末の提供形態です。
CYODは、従来の企業支給の端末と、私物を使うBYODとの折衷案といえます。ユーザーである従業員の要望をある程度満たしながら、企業が端末をきちんと把握・管理し、セキュリティも強化できる方法です。
ここでは、CYODの概要とメリット・デメリット、導入するときのポイントを紹介します。

CYODとBYODはどう違う?業務に利用するデバイスはどう供給すればよいのか

目次

  1. CYODとは
  2. CYODのメリットとデメリット
  3. CYODを導入するときのポイントと流れ
  4. CYODもきちんと管理することが必要

CYODとは

CYODは「Choose Your Own Device」の略称です。「自分で端末を選ぶ」という名前のとおり、企業が提示した端末のなかから従業員が自分で使用するものを選択します。提示される端末は、企業が機能やコスト、セキュリティ対策などを考慮したうえで何種類か選定したものです。

CYODでは通常、端末購入、回線契約、通信費などの経費を企業が負担しますが、場合によっては従業員が負担することもあります。

BYODとCYODの違い

BYOD(Bring Your Own Device)とは、従業員の私物の端末を業務に利用することです。端末はPCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末も含みます。

BYODなら、従業員は自分が使い慣れた端末や、気に入っている端末で仕事ができ、業務と私用の両方に利用が可能です。自分の端末なので、アプリケーションのインストールも自由です。

しかし、企業側にとってBYODは、十分にセキュリティ対策ができず不安が残るうえ、きちんと管理することもできません。BYODの多用はシャドーITの原因やセキュリティリスクの増加につながるとして、情報システム部門では問題になっているのです。

一方、CYODで提供されるのは、企業が選択してセキュリティ対策を行った端末です。そのため、好きなようにアプリケーションをインストールしたり、カスタマイズしたりすることはできません。私用に使うことも、原則的には禁止されています。

CYODは、企業が指定の機種を配布する従来の方法(COBO)と、従業員が私物の端末を利用する方法(BYOD)の中間に位置するといえます。管理の効率化やセキュリティ強化と、従業員の要望の両方を満たすことが可能です。

BYODについては、次の記事もご参照ください。

関連記事 BYODとは?活用のメリット・デメリット、導入や運用するポイントを解説

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また、シャドーITについては次の記事をご参照ください。

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COPE、COBO、BYAD

端末の提供形態にはCYOD やBYODのほかに、COPE、COBO、BYADというものもあります。

  • COPE(Corporate Owned, Personally Enabled)
    企業が選択して従業員に支給する端末です。私用での利用が許可されています。
  • COBO(Corporate Owned, Business Only)
    従来の方法です。企業が支給するもので、私用での利用は認められていません。企業側で管理がしやすく、セキュリティ対策も容易です。
  • BYAD(Bring Your Assigned Device)
    BYODと同じように、個人の私物である端末を業務にも利用します。私物なので私用で利用が可能です。ただし、候補となる機種を選択するのは企業側で、企業による遠隔管理もできます。
企業 従業員 企業 企業 従業員
従業員 従業員 企業 企業 企業
不可 不可
容易 難しい 普通 容易 容易

端末の支給形態はさまざまですが、企業規模や業種、業務内容などから最適な支給方法を選ぶことが重要です。

CYODのメリットとデメリット

CYODには、ほかの形態とは異なるメリットやデメリットがあります。管理する側の企業、特に情報システム部門と従業員側に分けて紹介します。

管理側のメリット

  • 端末の管理が容易
    企業側が機種を選択して購入するため、端末の状態を企業側で把握できます。
  • シャドーITを防ぐことができる
    端末を完全に管理できるので、シャドーIT(管理下にない端末)の発生を防げます。
  • 十分なセキュリティ対策ができる
    自社のセキュリティポリシーに合った対策を行うことができ、リスクを小さくできます。

従業員にとってのメリット

  • 業務に合った端末を選択できる
    全社で一斉に同じ端末を導入するのではなく、何種類かの候補から端末を選ぶことができます。そのため、部署や業務に合わせて必要な機能や仕様を持つ端末の選択が可能です。
  • 端末を選択できるので従業員も満足しやすい
    規定の端末を支給されるのではなく、候補のなかから自分で端末を選ぶことができるので、従業員側もある程度満足できます。

管理側のデメリット

  • 端末を用意するコストがかかる
    すべての端末を企業側が購入・契約する必要があるので、大きなコストがかかります。
  • 機種が複数あるため、設定やセキュリティ対策の手間がかかる
    候補の端末を複数用意し、それぞれに合わせた設定・セキュリティ対策を行う必要があるため、一律に同じ端末を配布する場合より多くの手間がかかります。

従業員にとってのデメリット

  • 従業員が指定の端末に満足しないこともある
    候補に挙げた端末では、機能・仕様・デザインなどに満足しない従業員もいる可能性があります。

CYODを導入するときのポイントと流れ

CYODを導入するときには、次のようなポイントに注意します。

  • 端末の選択に社員の希望を反映
    候補にする端末によって、業務のしやすさや従業員の満足度は異なります。そのため、端末選びは重要です。従業員の希望も聞きながら、仕様、機能、価格、トレンドなどのさまざまな視点から選択しましょう。
  • 端末管理ツールの導入
    CYODに限らず、ITツールを大規模に導入するときには、MDM(モバイルデバイス管理)や MAM(モバイルアプリケーション管理)、MCM(モバイルコンテンツ管理)などの管理ツールも合わせて導入しましょう。ツールを導入すれば、大量の端末も管理しやすくなります。また、セキュリティリスクの管理や対策にも便利です。
  • セキュリティガイドラインの作成
    自社のセキュリティポリシーに基づき、CYODに関するセキュリティガイドラインを作成します。ガイドラインに基づいたセキュリティ対策を行うことで、セキュリティ対策の管理を効率化しながら、セキュリティリスクを小さくすることが可能です。

モバイル端末の管理については、次の記事もご参照ください。

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CYODを導入する際の流れ

CYODを導入する際の流れの一例を紹介します。

  1. ヒアリング
    従業員に希望する機種の仕様、機能などをヒアリングします。これは機種の候補を選定するための資料となります。
  2. 候補の選定
    ヒアリングの結果やコスト、ベンダーの契約内容などから、候補とする機種を選定します。
  3. 機種ごとの設定、セキュリティ対策の作成
    機種ごとに必要なネットワークやセキュリティの設定のマスターデータを作成します。
  4. 機種の選定・導入
    ユーザー(従業員)が希望する機種を選択します。それに基づいて、必要な数の端末を準備します。
  5. 端末の設定
    従業員の選択した端末にネットワークやセキュリティの設定を行い、同時に管理ツールも導入しておきます。
  6. 端末の配布
    設定した端末を各従業員に配布します。

CYODもきちんと管理することが必要

CYODは、BYODとは違って企業側がすべての端末を管理できるため、BYODよりも安全に利用できます。それぞれの端末を企業側がきちんと管理するためには、管理ツールを導入して、紛失・盗難・情報漏洩などの対策を行うのが効率的です。しかし、これでは端末のパフォーマンスが落ちたり、必要な機能まで制限されたりする注意点もあります。

そこで、端末からさまざまな業務システムへの安全なリモートアクセスを可能にするツールを導入すれば、それらの問題を解決できます。「CACHATTO」なら、端末にデータを残さない安全な領域で作業することで、端末の紛失・盗難、不正アクセスなどによる情報漏洩を防ぎます。ぜひ一度、導入をご検討ください。

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