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BYODとは?活用のメリット・デメリット、導入や運用するポイントを解説

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近年、テレワークの普及によってBYODが注目されています。BYODとは、個人の端末を業務でも使うことであり、メリットも多い反面、セキュリティ面を中心としたリスクも指摘されています。今回は、BYODとはどのようなものか、活用する際のメリット・デメリット、導入の流れや安全に運用する方法を紹介します。

BYODとは?活用のメリット・デメリット、導入や運用するポイントを解説

BYODついては、以下のダウンロード資料もぜひご覧ください。BYODの概要やメリット・デメリット、セキュリティ対策のポイント、実際にBYODを導入した企業の事例などをまとめて解説しています。

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目次

  1. BYODとは?
  2. BYODを活用するメリットやデメリット
  3. BYODを導入する際の流れ
  4. BYODを安全に運用するためのポイント
  5. BYODのメリット・デメリットを知り、適切に運用しよう

BYODとは?

BYODとは、従業員が私物として持っているPCやスマートフォンなどの端末を業務にも使うというスタイルのことで、「Bring Your Own Device」の略称です。

近年のスマートフォンやタブレットの発展には目を見張るものがあり、業務内容によってはPCの代用として十分な役割を果たせる機種も増えています。そのため、PCが近くになくても業務を行える場面が増えました。

また、業務にクラウドベース、Webベースのアプリケーションを使うことも増えました。インターネットに接続できる環境さえあれば、デバイスの種類に関係なく業務が行えるようになったことも、BYODが普及した理由のひとつです。

BYODを活用する企業の利用率

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が2021年4月に公開した「ニューノーマルにおけるテレワークとITサプライチェーンのセキュリティ実態調査」によると、業務委託を発注・受注する企業のBYOD利用状況(企業規模別)は、以下のとおりです。

PCにおけるBYODの利用率 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「ニューノーマルにおけるテレワークとITサプライチェーンのセキュリティ実態調査」「BYOD(PC)の利用状況」をもとに作成
スマートフォンにおけるBYODの利用率 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「ニューノーマルにおけるテレワークとITサプライチェーンのセキュリティ実態調査」「BYOD(スマートフォン(タブレット含む))の利用状況」をもとに作成

総務省がとりまとめた平成30年(2018年)版「情報通信白書」によると、BYODの普及率が10.5%と報告されており、コロナ禍でテレワークが普及し、BYODの利用率は上がったといえるでしょう。

BYODの利用率 総務省「平成30年版 情報通信白書」「各国企業が導入しているICT」、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「ニューノーマルにおけるテレワークとITサプライチェーンのセキュリティ実態調査」「BYOD(PC)の利用状況」および「BYOD(スマートフォン(タブレット含む))の利用状況」を参考に作成

BYODを活用するメリットやデメリット

BYODを活用するにあたって、どのようなメリット・デメリットが考えられるでしょうか。ここでは、企業側のメリット・デメリット、従業員側のメリット・デメリットに分けて紹介します。

企業側のメリット

  • コスト削減になる
    BYODでは、従業員がもともと持っている端末を使います。企業が新たに端末を購入したりインターネット回線を契約したりする必要がないため、購入費用の削減につながります。
  • 業務効率化につながる
    従業員が普段から使い慣れている端末を業務に使用するため、業務効率化や生産性の向上につながると考えられます。また、私物端末であることから、端末操作の説明をサポートする手間も必要ありません。

企業側のデメリット

  • セキュリティリスクが上がる
    企業側がセキュリティ対策をしっかり行っていても、社外からインターネット経由で業務リソースにアクセスする場合の、セキュリティ面のリスクをゼロにすることはできません。また、端末の紛失や盗難などによるデータの損失や情報漏洩も考えられるでしょう。
  • 労務管理が複雑になる
    BYODでいつでもどこでも業務が行えるようになれば、従業員がいつ、どのくらい働いたのかを企業側で管理することが難しくなります。休日や深夜でも業務ができてしまうため、結果として労働時間が長時間にわたり、労働基準法に違反してしまう可能性もあるでしょう。また、従業員によって勤務時間そのものに差が生じることにより、人事評価が難しくなることも考えられます。

従業員側のメリット

  • 柔軟な働き方ができる
    通勤中にちょっとしたメールを確認するといったスキマ時間の有効活用ができます。また、オフィスの滞在時間を短くして、自宅でテレワークを行う時間を増やすなど、多様な働き方にも対応できるでしょう。
  • 自分の使い慣れた端末を使用できる
    私物端末は普段から使い慣れているため、業務でも作業しやすいという大きなメリットがあります。使いやすいように自らカスタマイズすれば、業務効率をさらに上げられるでしょう。

従業員側のデメリット

  • プライバシーの侵害につながるリスクがある
    セキュリティ対策や労務管理のため、企業側が端末の利用状況を管理するソフトウェアをインストールさせるケースがあります。しかし、個人端末の利用状況を企業が把握することは、プライバシー侵害につながる可能性も考えられます。
  • 業務とプライベートの区別がつかなくなる
    いつでもどこでも仕事ができることで、公私の時間を分けられなくなり、従業員のストレスになってしまう可能性があります。労務管理とも関連しますが、いつ、どのくらい仕事をするのか、どのようにプライベートと業務の時間を分けるのかについて、運用ルールに含めておくとよいでしょう。

BYODを利用したテレワークやセキュリティ対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

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BYODを導入する際の流れ

BYODを導入する際は、以下の手順で行います。セキュリティ面の環境整備や、運用ルールを決めるなど、BYODを実施するためのポイントをおさえましょう。

運用ルールの策定

まず、BYODの利用に関する運用ルールを策定します。具体的には、「誰がどの端末を利用するのか申請してもらう」「パスワード管理、アクセス方法の設定」「企業側が端末やアプリケーションをどこまで管理・制限するか」「労務管理について」などが挙げられます。

特に、業務用に端末を使う場合は、個人用に使うだけよりも消耗が早いことや、インターネット回線を自ら用意しなくてはならないことなどから、費用負担をどうするかは重要な問題です。業務に使用するのであるならば、すべてを自己負担とするのではなく、一部費用を企業側の負担とするよう定めておくとよいでしょう。

セキュリティツールの導入

次に、セキュリティツールを導入します。MDM(モバイル端末管理)やMAM(モバイルアプリケーション管理)などの、BYOD端末の管理ができるアプリケーションや、ウイルス対策・マルウェア検知などのセキュリティ対策用のアプリケーションがよいでしょう。ほかにも、セキュリティ対策の行き届いたクラウドサービスや、リモートデスクトップなどのリモートアクセスツールを使用する方法があります。業務リソースの情報を個人端末に残さない工夫も必要です。

リモートデスクトップとリモートアクセスツールについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

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BYODの利用開始

実際にBYOD利用を始めてみると、なんらかのトラブルが起こることはあります。問題が生じた場合は、その都度運用ルールを見直しする、セキュリティツールの利用について検討するなど、よりよいBYOD運用ができるように対処していきましょう。

BYODを安全に運用するためのポイント

BYODを安全に運用するためのポイントについて、企業側と従業員側に分けて紹介します。

企業側のポイント

  • セキュリティ対策を徹底し、情報漏洩を防ぐ
  • MDMやMAMで、個人情報を取得したり閲覧したりしない
  • 従業員1人ひとりにセキュリティリスクを理解してもらえるよう、教育を行う
  • 運用ルールはわかりやすく、シンプルにする
  • 私物端末の通信費や修理費などの費用負担を取り決める

セキュリティ対策はもっとも重要なことですが、MDMやMAMなどの端末管理ツールで個人情報を過度に取得したり、閲覧したりすることは、従業員のプライバシーの侵害になる可能性もあります。必要な情報以外は取得・閲覧しないよう、運用ルールで定めておく必要があるでしょう。また、従業員に対してわかりやすく、セキュリティリスクの意識を高められるような教育を行うことも重要です。

従業員側のポイント

  • 運用ルールを遵守する
  • 決められた業務時間を守る
  • シャドーITを行わない(申請していない私物端末で業務リソースにアクセスしない)
  • 紛失や盗難が起こらないよう、十分に注意する

BYODにおける安全な運用は、企業側の努力だけではなく従業員側の協力も必要不可欠です。ルールを定めても、遵守してもらわなければ意味がありません。また、個人端末であってもBYODを行っている端末は、紛失や盗難が起これば情報漏洩のリスクが生じます。こうしたことが起こらないよう万全を期してもらい、また、起こったら速やかに報告するように周知しましょう。

BYODのメリット・デメリットを知り、適切に運用しよう

BYODの普及率はまだまだ高いとはいえませんが、端末の進歩やクラウドサービスの発展などにより、今後はさらに普及していくと考えられます。BYODは企業側にはコスト削減、業務生産性向上などのメリットが、従業員側には柔軟な働き方と、使い慣れた端末使用による効率性アップなどのメリットがありますが、セキュリティリスクの理解や、運用ルールの策定などの課題もあります。

「CACHATTO」は、社外のさまざまな端末から、社内の業務リソースへ安全にアクセスできるリモートアクセスサービスです。専用のセキュアブラウザからアクセスすることで、端末に情報を残さないといった高いセキュリティ対策を施せます。また、利用時間を制御したりログイン状態を確認したりする労務管理支援機能も利用でき、BYOD導入におけるデメリットや課題を解決できます。詳しくは、CACHATTO(カチャット)の製品紹介サイトをご参照ください。

今回、一部解説したBYODについては、概要はもちろんセキュリティ対策時のポイント、実際のBYOD導入事例をまとめて紹介した資料「BYOD(私物端末利用)の活用とセキュリティ対策のポイントとは?」もぜひご参照ください。

BYOD(私物端末利用)の活用とセキュリティ対策のポイントとは?

この他にも、「セキュリティ」「労務管理」「コミュニケーション」「私物PCの活用」の4つのテーマを軸にした、在宅勤務の課題解決セミナー動画も以下より無料で視聴できます。ぜひ、あわせてご覧ください。

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