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フリーアドレスオフィスを成功させるためには?導入方法や事例を紹介

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フリーアドレスというワークスタイルは以前からありましたが、あまり普及していませんでした。しかし、最近のITツールやクラウドサービスの導入、ペーパーレス化、テレワークの導入などにより、導入する企業が増えています。フリーアドレスには、オフィスのスペースを削減できる、コミュニケーションを活性化できるなどのメリットがあります。
フリーアドレスを導入する際は、自社に合う運用方法を検討し、ポイントを押さえて導入することが重要です。そこで今回は、フリーアドレスの概要とメリット・デメリット、導入の流れとポイントなどを、事例を交えながら紹介します。

フリーアドレスオフィスを成功させるためには?導入方法や事例を紹介

フリーアドレスについては、よく併せて取り上げられるハイブリッドワークへの対応も含めて成功事例をまとめた、以下のダウンロード資料もご覧ください。情報システム部門の観点から見たフリーアドレス化・ハイブリッドワークの課題や対策を紹介しています。
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目次

  1. フリーアドレスとは
  2. フリーアドレスオフィスを導入するメリット・デメリット
  3. フリーアドレスの導入方法と成功させるためのポイント
  4. フリーアドレス導入の事例3選
  5. フリーアドレスオフィスには快適なネットワーク環境が必要

フリーアドレスとは

フリーアドレスとは、オフィス内に従業員の固定席がなく、好きな席で業務を行うワークスタイルです。ノートPCとネットワークがあれば、社内のどこにいても同じように業務を行えることが前提です。ワークチェアやソファなどのさまざまなオフィス家具を用意して、自由にレイアウトを組むことも可能です。会社によっては、次のようなスペースが用意されることもあります。

  • 何人かで共有できる大きなデスクと椅子
  • 集中して業務を行える個人作業用のスペース
  • リラックスして業務を行うソファスペース
  • 飲食スペース、休憩用スペース
  • 利用人数に合わせたいくつかのサイズの会議室

完全フリーアドレスとグループアドレス

フリーアドレスには、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 完全フリーアドレス
    全員が自由に席を選び業務を行います。一般的に「フリーアドレス」といって想像される形態です。
  • グループアドレス
    同じ部署やグループに割り当てられた場所のなかで、自由に席を選び業務を行います。部署全体が1つのグループとして移動します。

フリーアドレスオフィスが増加している背景

近年は、ITツールやインターネットが普及し、多くの企業で利用されるようになりました。クラウドサービスの導入やペーパーレス化も推進されています。そのため紙の書類が減り、ノートPCとネットワークがあれば、決まった場所でなくても業務がしやすくなりました。

また、働き方改革で推進されたテレワークが、コロナ禍で一気に広まりました。テレワークを経験して、全員がオフィスにいなくても業務遂行が可能とわかったことで、フリーアドレスに関心が集まりました。

近年では、テレワークやハイブリッドワークとフリーアドレスの両方を導入している企業も少なくありません。

テレワークやハイブリッドワークについては、次の記事もご参照ください。

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フリーアドレスが向いている企業

一般的にフリーアドレスに向いているのは、ITツールを使用して、現場にいなくても作業できる業務です。IT企業のような先進的な企業に多いというイメージがありますが、メーカーや省庁など幅広い業種で取り入れられています。

具体的には、次のような場合はフリーアドレスを導入しやすいでしょう。

  • 業務のデジタル化、クラウドサービスの導入が進んでいる場合
  • 営業など外出が多く、在席していない従業員が多い場合
  • 部門を越えた業務、プロジェクトが多い場合
  • 部門を越えたコミュニケーションを促進したい場合

一方で、総務、人事、経理、情報システムなどの、社内全部署とのやりとりが多い部署や、機密情報を扱う部署などは、完全フリーアドレス方式でのフリーアドレス導入は向いていません。また、工場や製造現場なども取り入れにくいでしょう。

フリーアドレスオフィスを導入するメリット・デメリット

オフィスにフリーアドレスを導入すると、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

  • コミュニケーションの活性化
    従業員の居場所が部署内にとどまらないので、部署を越えたコミュニケーションが活性化されます。他部署のスタッフと会話をするなかで、新しいアイデアが生まれることもあるでしょう。
  • 従業員の自律性の向上
    業務内容に合わせて座席を選ぶことで、従業員の自主的・自律的な働き方を促進できます。時間によって席を変えることも可能なため、集中力が上がり業務の効率アップにもつながるかもしれません。
  • オフィスにかかるコスト削減
    テレワークを併用すれば全従業員の座席を確保する必要がないので、オフィススペースやコストを削減することが可能です。組織の変更や部署の拡大・縮小などにも柔軟に対応できるでしょう。

デメリット

  • 部下の管理が難しくなる可能性
    部署のメンバーが分散して座った場合、部署内のコミュニケーションがとりにくくなる可能性があります。管理者にとっては、部下が常に見えていない場合も多く、管理が難しくなる場合も出てきます。
  • 従業員の精神的負担の増加
    なかには、毎日違う席を選ぶことを苦痛に感じる従業員もいるでしょう。また、仲のよい従業員同士が固まって座ることで雑談が増え、業務に集中できないケースもあります。
  • 従業員の物理的負担の増加
    固定席がないため、荷物や書類の管理が煩雑になります。業務で使う文具やメモ帳などの小物類を毎回片付けたり、私物や業務で使用するツールを都度持ち帰ったりしなければならず、従業員の負担が増えます。

フリーアドレスの導入方法と成功させるためのポイント

オフィスにフリーアドレスを導入して効果が出るまでには、ある程度の時間がかかります。企業の雰囲気や働き方と、フリーアドレスというワークスタイルが合わない場合も多いです。そこで、フリーアドレスオフィスの導入方法と、成功させるためのポイントを説明します。

フリーアドレスの導入方法

  1. 導入の目的を決める
    まず、導入の目的を決めます。例えば、部署を越えたコミュニケーションの活性化、より働きやすいワークスタイルの導入などが挙げられるでしょう。導入目的を決めたら、従業員に周知します。
  2. 運用方法を決める
    業務の現状や従業員の意見から、完全フリーアドレスとグループアドレスのどちらを導入するかを決定します。部署によって使い分けることも可能です。
  3. 座席数やレイアウトを決める
    テレワークや外出が多い従業員の数を考慮して、オフィスにどの程度の席数が必要かを予測します。座席数を決めたら、オフィスのレイアウト設計やネットワークの確認を行います。
  4. ツールや机、椅子などを選定する
    レイアウトをもとに、使用する机や椅子を選定します。私物を収納するパーソナルロッカー、PCや文房具を収納するバッグなどのツールも用意します。
  5. 運用ルールを作成する
    どういう場合にどのタイプの席を利用するのか、飲食は専用スペースで行うのか、帰宅時には片付けるのかなど、運用ルールを作成し周知します。
  6. テスト運用を行う
    まず一部の部署でテスト運用を行い、問題点の有無を調べて改善を施します。テスト運用が終わったら、他部署にも展開します。

フリーアドレスを成功させるためのポイント

  • 導入の目的を可視化し、共有する
    導入の目的を決めたら、従業員にきちんと周知することが大切です。導入するかどうかについて従業員の意見を聞くことも有効です。
  • 業務しやすいツールの導入を検討する
    フリーアドレスでも業務を行いやすくするもの、コミュニケーションを促進するもの、私物を管理するものなど、業務しやすい環境を整えるためのツールを導入しましょう。具体的には、ロッカーやパーティション、簡易ブース、コミュニケーションツール、モバイルバッグなどがあると便利です。
  • 一部の部署から導入する
    全社で一斉に導入するのではなく、一部の部署から導入する「スモールスタート」という方式をとりましょう。導入した部署で効果を測定して改善をしたのちに、全社に展開するのがポイントです
  • 運用ルールは定期的に見直す
    導入時に作成した運用のルールは、一度作成したら終わりではありません。うまく機能しているか、効果が上がっているか、ルールが形骸化していないかなど、定期的に見直しを行う必要があります。
  • 強固なセキュリティ対策を行う
    オフィス内はもちろん、テレワークやハイブリッドワークと併用することで移動が多くなります。そのため、強固なセキュリティ対策を行うことが重要です。

セキュリティについては、次の記事もご参照ください。

関連記事 ハイブリッドワーク時代のセキュリティ対策!ゼロトラストの考え方とは?

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フリーアドレス導入の事例3選

オフィスにフリーアドレスを導入している事例を3つ紹介します。

食品会社A

新しい本社ビルの建設に合わせて、従業員の意見を取り入れた新しいワークスタイルの導入を目指しました。従来のオフィスでは、従業員同士のコミュニケーションがとりにくい、来客用のスペースが充実していないなどの課題がありました。オフィス環境の改善に取り組むプロジェクトチームを発足させ、先進的なオフィスを見学したり、従業員からのヒアリングを行ったりした結果、フリーアドレスを導入しました。

新しいオフィスでは、部署を越えたコミュニケーションが盛んになり、大きな効果を上げています。エントランスや来客スペースも、来客や就活生に好評です。

食品会社B

移転により本社スペースが縮小することがわかり、一人ひとりの業務スペースを減らすことになりました。そこで、トップが行った「オフィス改革」によりフリーアドレスを導入しました。役員の個室や会議室も減らしています。 トップの提案で始まりましたが、実際に導入するまでは、従業員がルールを理解して納得するまで話し合いが行われました。

その結果、フリーアドレスとペーパーレス化、そして資料のスリム化が大きく進んでいます。流動的なコミュニケーションが増えることでコミュニケーション力が上がり、人脈も広がりました。現在はリモートワークも導入し、従業員が自律的に働く場所や時間を決めています。

省庁C

中央省庁でも、フリーアドレスは導入されています。ある省庁では、近い将来の庁舎移転を見据え、働き方改革の推進も合わせて、2022年から局全体をフリーアドレス化しました。

省庁の多くは紙ベースの業務が多く、紙の書類が大量に残っています。最初は書類をすべてPDF化しようとしましたが、必要のない資料が多いことに気づきました。不要な書類の処分を進め、紙の書類は大幅に減っています。

リモートワークも導入して、机の数は2割減り、スペースに余裕ができたことでコミュニケーションが活発になりました。

フリーアドレスオフィスには快適なネットワーク環境が必要

フリーアドレスを導入するときは、そのメリットやデメリットをよく理解し、自社に合ったスタイルを選ぶことがポイントです。それによって、スムーズに導入・運用することができます。

フリーアドレスでスムーズに業務を行うには、社内のネットワーク環境が整っており快適に作業できることが重要です。もちろん、セキュリティ対策もしっかり行わなくてはなりません。最近はテレワークを導入している企業も多く、フリーアドレスとテレワークを同時に導入している場合もあります。そのため、社内でも社外でも場所を選ばずに業務を行えるような環境が必要です。

CACHATTOでは、セキュリティを強化したリモートアクセスツールを展開しています。特にCACHATTOの「セキュアコンテナ」なら、構築や運用に関する高い知識やノウハウがなくても、安全で快適な作業環境を構築できます。情報システム部門の人数が少なくても設定・管理でき、運用管理の手間もかかりません。フリーアドレスでもテレワークでも同じように、安心して快適に作業できます。気になる方はぜひ参考にしてみてください。

また、フリーアドレスについてはよく併せて取り上げられるハイブリッドワークへの対応も含めての成功事例をまとめた、以下のダウンロード資料もぜひご覧ください。情報システム部門の観点から見たフリーアドレス化・ハイブリッドワークの課題や対策を紹介しています。
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