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VDI型シンクライアントとリモートデスクトップ。導入時の課題や解決策とは?

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近年、働き方改革や新型コロナウイルス感染症対策などの影響により、テレワークやリモートワークが普及しています。テレワークやリモートワークを行うためには、社内リソースにリモートアクセスをするのが一般的です。リモートアクセスの代表的な方法として、VDI(仮想デスクトップ)型でのシンクライアントと、社内の個人PCにリモートアクセスするリモートデスクトップの2つがあります。
本記事では、VDI型シンクライアントとリモートデスクトップの各課題や解決策について紹介します。

VDI型シンクライアントとリモートデスクトップ。導入時の課題や解決策とは?
※この記事では、ユーザーが社内の個人用PCにアクセスする方式の「リモートデスクトップ」とVDIについて説明しています。1つのサーバーを複数のユーザーで共有する方式のリモートデスクトップとVDIについては、こちらの記事をご参照ください。

VDI型シンクライアントについては、以下の資料もご参照ください。実際にシンクライアント(VDI)を利用している企業に、満足度や不満なことなどを調査した結果をご紹介しています。

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目次

  1. VDI型シンクライアントとは?
  2. 個人PCを遠隔操作できるリモートデスクトップとは?
  3. VDI型シンクライアントの課題とその解決策
  4. リモートデスクトップの課題とその解決策
  5. VDI型シンクライアントとリモートデスクトップの違いを理解し、用途に合った方法を選ぼう

VDI型シンクライアントとは?

シンクライアントとは、クライアントと呼ばれる手元の端末では最小限の処理のみを行い、ほとんどの処理をサーバー側で行うシステム構成のことです。クライアント端末にはデータを残さないことから、セキュリティレベルが高く、端末のスペックに依存せず使えるリモートアクセス方式として普及しています。

シンクライアントには「ネットワークブート型」と「画面転送型」の2種類の実行方式があり、画面転送型はさらに3つの種類に分けられます。なかでもよく利用されるのが画面転送型の「VDI型」と呼ばれる種類で、サーバー上に仮想デスクトップ(VDI)環境を構築し、手元の端末からVDIへアクセスして操作します。

シンクライアントの概要や種類について詳しくは、以下の記事をご参照ください。

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VDI型シンクライアントが選ばれる理由

リモートアクセス方式としてVDI型シンクライアントが選ばれる理由としては、以下が考えられます。

  • セキュリティレベルが高い
  • BYODによりアクセス性が向上する
  • サーバー環境を一元管理できる

VDI型シンクライアントは、端末内にデータを残さないことからセキュリティレベルが高いといえます。同様に、端末内にデータを残さないことから、個人端末を業務利用するBYODにおいても利用しやすく、アクセス性が向上します。また、VDI環境をサーバー側で管理するため、セキュリティパッチの更新やセキュリティツールの適用などを一元管理できます。

VDI型シンクライアントの活用シーン

VDI型シンクライアントは、以下のような場合におすすめです。

  • ユーザーごとに異なる環境を用意したい
    ユーザーによって設定を変えたい、個別に必要なアプリケーションがある、などの場合です。VDIならユーザーごとに異なる環境を用意できます。
  • 同時に使う人数が多い
    同時に利用する人が多い場合、個別に環境を用意すればほかのユーザーと競合しません。そのため、1人が負荷を大きくかけることで他ユーザーに影響が生じるなどのデメリットがなくなります。

個人PCを遠隔操作できるリモートデスクトップとは?

リモートデスクトップとは、手元の端末から離れた場所にあるPCを遠隔操作する仕組みのことです。自宅にいながらオフィスのPCを遠隔操作できるため、オフィスと同じ環境で業務を行えます。1人が1台のPCにアクセスすることもできますが、複数ユーザーで1台のPCを操作するケースもあります。リモートデスクトップの主な種類には、Windowsの標準機能、各種ツール、Chromeリモートデスクトップの機能の3つがあります。

実際に操作するのはオフィスのPCになるので、手元の端末のスペックが低くても問題なく使えます。また、手元の端末にデータは残りません。したがって、情報漏洩のリスクが低く端末のスペックに依存しないところはVDI型シンクライアントと同じです。

リモートデスクトップについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。

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リモートデスクトップが選ばれる理由

リモートアクセス方式としてリモートデスクトップが選ばれる理由としては、以下が考えられます。

  • クライアント端末のスペックに依存しない
  • サーバーのCPUやメモリなどのリソースを効率よく使える
  • VDIと比較すると、容易に導入ができる
  • 社内での業務と同じ環境を利用できる

リモートデスクトップは、画面を手元に映して操作しているだけなので、クライアント端末の性能に依存せずオフィスと同じ環境を利用できることが最大のメリットです。また、導入方法が簡単なため、自社にシステム担当者がいなくても操作環境を構築できます。会社PCの紛失や情報漏洩などのリスクも少ないといえるでしょう。

リモートデスクトップの活用シーン

リモートデスクトップは、以下のような場合におすすめです。

  • すぐに使いたい
    リモートデスクトップはVDIと比較するとツールや機能の導入に時間がかからず、すぐに使い始められます。
  • 運用の手間やコストを減らしたい
    リモートデスクトップでは、既存の業務用PCの画面を手元の端末に表示させる方式(画面転送方式)であるため、運用の手間を省けます。

VDI型シンクライアントの課題とその解決策

VDI型シンクライアントについて、導入時と利用時に分け、それぞれの課題と解決方法について解説します。

導入時の課題

  • コストやリソースを消費する
    VDI型シンクライアントを利用するためには、まず環境を構築しなくてはなりません。専用サーバーやOSライセンス、アプリケーションなどの購入が必要です。また、それらを設定する人的リソースを確保するためのコストもかかります。
    解決策
    人的リソースの増大や想定外のコストが発生してあわてることのないよう、導入後の管理運用も含めて入念に検討する必要があります。また、DaaSや「隔離業務領域」を使ったアクセス方法などの、別の手法と比較検討するとよいでしょう。
  • 高度なネットワーク環境が必要
    VDI環境にアクセスするためには、高度なネットワーク環境が必要です。常に通信処理を行うため、ネットワークへの負荷が大きいのが難点です。スピードが落ちてしまうと、快適な利用環境が損なわれることもあります。
    解決策
    ネットワークを増強して、対応する必要があります。

利用時の課題

  • メンテナンスコストがかかる
    個別に環境を構築するため、管理する範囲が広くなり、メンテナンスにかかる手間も増えます。
    解決策
    管理者の負担軽減のため、DaaSのようなITインフラを提供するVDIサービスや、「隔離業務領域」を使ったアクセス方法を利用することもひとつの手です。
  • 柔軟な対応が難しい
    デスクトップ環境は時間がたてばスペックの水準が低くなってしまい、想定外の再投資が必要になることもあります。
    解決策
    導入時にある程度余裕を持たせた設計にしておき、対応できなくなったら思いきって環境から見直します。

リモートデスクトップの課題とその解決策

リモートデスクトップについて、導入時と利用時に分け、それぞれの課題と解決方法について解説します。

導入時の課題

  • 常時インターネット接続が必要
    リモートデスクトップでは、ネットワークを通じて遠隔操作を行います。そのため、動作のスピードは主にインターネット回線の強度に左右されます。
    解決策
    ネットワークの電波強度が弱い場合は、増強します。

利用時の課題

  • セキュリティリスクが残る
    インターネット経由でアクセスするため、マルウェア感染や不正アクセスのリスクはどうしても残ります。
    解決策
    セキュリティソフトを導入する、安全なインターネット回線を使うなどのセキュリティ対策を講じます。
  • アクセス先のPCを常に起動している必要がある
    アクセス先のPCの電源がOFFの場合は利用できません。停電が発生したり、OSの更新で電源が切れたりすると使えない可能性があります。また、常に電源をONの状態にしていると、光熱費がかさんでしまう問題もあります。
    解決策
    勝手に電源が切れないよう、設定を見直しましょう。また、万が一電源が切れた際の復旧方法をあらかじめ決めておく必要もあります。光熱費は、最低限必要な本体以外の周辺機器の電源をOFFにしたり、ケーブルを外したりして抑えましょう。

VDI型シンクライアントとリモートデスクトップの違いを理解し、用途に合った方法を選ぼう

VDI型シンクライアントとリモートデスクトップは、手元の端末のスペックに依存しないところは同じですが、セキュリティリスクやユーザー環境設定の柔軟性などの違いがあります。ユーザーごとに異なる環境を構築し、同時に使用する人数が多い場合はVDI型シンクライアントを、手間やコストをかけず、すぐにリモートアクセス環境を構築したい場合はリモートデスクトップを選ぶとよいでしょう。

ほかにもツールはたくさんありますが、さまざまなリモートアクセスツールを展開しているCACHATTOの「セキュアコンテナ」を利用するのもよいでしょう。「セキュアコンテナ」は、VDI型シンクライアントともリモートデスクトップとも異なる、「隔離業務領域」を使ったアクセスを行うデータレスクライアントサービスです。1人のユーザーに対して複数の端末やサーバーが必要なく、手元の端末のローカルリソースを使って快適かつセキュアに業務を行えます。VDI型シンクライアントやリモートデスクトップの課題に悩んでいる場合は、ぜひ下記をご参照ください。

セキュアコンテナ|データレスクライアント

VDI型シンクライアントについては、以下の資料もぜひご参照ください。実際にシンクライアント(VDI)を利用している企業に、満足度や不満なことなどを調査した結果をご紹介しています。

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