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ハイブリッドワーク時代のパソコン紛失対策 - 紛失防止と万が一の備え

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ハイブリッドワークやワーケーションの普及により、パソコンを持ち出す機会が増えています。カフェや共有オフィス、出張先のホテルなど、オフィス以外の場所で仕事をする機会が当たり前になった一方で、パソコンの紛失リスクも高まっています。
紛失したパソコンには、個人情報や機密データが保存されていることが多く、重大なセキュリティ問題に発展する可能性があります。また、業務に必要なデータを失うことで、生産性の低下や業務停滞につながる恐れもあります。
そこで本記事では、パソコン紛失を防ぐための事前対策と、万が一紛失してしまった場合の適切な対処法を詳しく解説します。

ハイブリッドワーク時代のパソコン紛失対策 - 紛失防止と万が一の備え

目次

  1. ハイブリッドワークにおけるパソコン紛失のリスク
  2. パソコン紛失のよくあるケース
  3. パソコン紛失を防ぐための事前対策
  4. パソコンを紛失してしまった際の対処法
  5. 事前の備えでパソコンの紛失による損失を最小限に

ハイブリッドワークにおけるパソコン紛失のリスク

2020年以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートワークが急速に普及しました。それに伴い、ハイブリッドワークやワーケーションなど、場所を問わずに仕事ができる柔軟な働き方も注目を集めています。しかし、こうしたモバイルワークの増加は、パソコンを社外に持ち出す機会を増やし、紛失のリスクを高める一因にもなっています。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)による「 2021年度 個人情報の取り扱いにおける事故報告集計結果」では紛失事故が380件報告され、その半数近くがスマートフォン、ノートパソコンの紛失であると言及されています。

「原因別に見た事故報告件数の状況」グラフにおける紛失事故件数 一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC) プライバシーマーク推進センター 2021年度「個人情報の取扱いにおける事故報告集計結果」「原因別に見た事故報告件数の状況」をもとに作成

パソコン紛失によるセキュリティリスクと企業への影響

パソコンが紛失した場合、単に物理的な損失だけでなく、保存されていたデータの漏洩という重大なセキュリティリスクが発生します。特に、個人情報や機密情報を扱う企業にとって、データ漏洩は信用失墜や多額の損害賠償につながる可能性があります。また、業務に必要なデータを失うことで、業務効率が低下し、生産性にも悪影響を及ぼします。

個人情報や機密データ漏洩の危険性

紛失したパソコンが第三者の手に渡った場合、保存されていた個人情報や機密データが悪用されるリスクが生じます。例えば、顧客情報や社員情報などの個人情報が漏洩した場合、プライバシー侵害や不正利用の危険性が高まります。また、企業の機密情報や知的財産が流出すると、競争力の低下を招き、損害賠償問題に発展する可能性もあります。

パソコン紛失のよくあるケース

パソコンを紛失するシーンは、日常のあらゆる場面で起こり得ます。ここでは、パソコン紛失のよくあるケースを具体的に見ていきましょう。

公共交通機関での置き忘れ

電車やバスなどの公共交通機関は、パソコンの置き忘れが発生しやすい場所の一つです。移動中の車内で作業をしていたり、降車時に荷物の一部を忘れてしまったりすることで、パソコンを置き去りにしてしまうケースがよく見られます。

カフェやコワーキングスペースでの盗難

ハイブリッドワークの普及に伴い、カフェやコワーキングスペースで仕事をする人が増えています。しかし、これらの場所では、不特定多数の人が出入りするため、盗難のリスクが高くなります。ちょっとした隙に、パソコンを盗まれてしまうケースが報告されています。

出張先やワーケーション先でのトラブル

出張やワーケーションで、普段と違う環境で仕事をする際にも、パソコンの紛失リスクが高まります。慣れない場所での移動や、荷物の管理が疎かになることで、パソコンを置き忘れたり、盗難に遭ったりするケースがあります。

自宅からの持ち出し時の紛失

在宅勤務が増えたことで、自宅からパソコンを持ち出す機会も増えています。通勤途中や外出先で紛失してしまうケースが多く見られます。また、自宅での管理が不十分な場合、パソコンの所在が不明になったり、家族や訪問者によって誤って持ち出されたりするリスクもあります。

パソコン紛失を防ぐための事前対策

パソコン紛失による深刻な影響を未然に防ぐためには、日頃からの事前対策が不可欠です。効果的な紛失防止策について詳しく解説します。

物理的なセキュリティ対策

パソコンの紛失を防ぐための物理的なセキュリティ対策として、盗難防止ロックやトラッキングソフトの導入が有効です。盗難防止ロックを使えば、パソコンを固定物に繋げて盗難を防げます。また、トラッキングソフトを導入しておけば、紛失した際にパソコンの位置を特定しやすくなります。

パソコンの暗号化とストロングパスワードの設定

パソコンに保存されているデータを守るために、暗号化とストロングパスワードの設定が重要です。BitLockerなどの暗号化ツールを使えば、ハードディスク全体を暗号化し、第三者によるデータアクセスを防ぐことができます。また、推測されにくい長めのパスワードの設定、定期的な変更も忘れずに行いましょう。

BitLockerについては、次の記事も参考にしてください。

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データレスクライアントPCの活用

パソコン紛失によるデータ漏洩リスクを解決する方法として、データレスクライアントPCの導入が注目されています。

データレスクライアントPCは、データをすべてクラウドやサーバー上で保存・管理するシンクライアント型のパソコンです。端末には重要なデータが保存されないため、紛失してもデータ漏洩の心配がありません。さらに、セキュリティ面でもメリットが大きく、不正アクセスや外部からの攻撃を極小化することができます。ハイブリッドワークの時代に適したセキュアなデータ管理を実現するために、データレスクライアントPCの活用は有効な選択肢の一つと言えるでしょう。

データレスクライアントPCについては、次の記事も参考にしてください。

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従業員教育とセキュリティ意識の向上

技術的な対策だけでなく、従業員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることが重要です。パソコンの取り扱いやデータ管理に関する教育を実施し、紛失防止の重要性を周知しましょう。また、セキュリティポリシーを明文化し、従業員が遵守すべきルールを明確にすることも効果的です。

パソコンを紛失してしまった際の対処法

万が一パソコンを紛失してしまった場合、速やかに適切な対処を行うことが求められます。紛失時の取るべき行動について説明します。

速やかな報告と関係部署への連絡

パソコンを紛失してしまった場合、まず速やかに上司や関係部署に報告しましょう。ITや情報セキュリティの担当者に連絡を取り、紛失したパソコンに関する情報を共有します。社内の手続きに従って、適切な対応を行います。

リモートからのデータ消去とデバイスのロック

紛失したパソコンをリモートから制御できるよう、事前にMDMソフトウェアを導入しておくことが重要です。これにより、紛失後に遠隔からデータを消去したり(リモートワイプ)、デバイスをロックしたりすることができます。第三者による不正アクセスを防ぎ、データ漏洩のリスクを最小限に抑えられます。

MDM、リモートワイプについては、次の記事も参考にしてください。

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紛失届の提出と警察への届け出

社内の手続きと並行して、紛失したパソコンに関する紛失届を提出します。紛失した日時、場所、パソコンの特徴などを詳しく記録しておきましょう。また、盗難の可能性がある場合は、警察に被害届を提出することも検討します。

紛失したパソコンの捜索

紛失したパソコンを見つけ出すために、様々な捜索方法を試みましょう。トラッキングソフトを活用していれば、パソコンの位置情報を手がかりに捜索することができます。また、紛失したと思われる場所や周辺の施設に問い合わせをしたり、拾得物の情報を確認したりすることも効果的です。

事前の備えでパソコンの紛失による損失を最小限に

パソコンの紛失は、企業と個人に大きな損失をもたらす可能性があります。ハイブリッドワークやワーケーションが一般的となった今、紛失防止のための事前対策と、万が一の際の適切な対処法を理解し、実践することが極めて重要です。盗難防止ロックやデータの暗号化、従業員教育など、多角的なアプローチで紛失リスクに備えましょう。そして、万が一紛失してしまった場合は、速やかな報告とリモートでのデータ消去、警察への届け出など、冷静かつ迅速な対応が求められます。本記事で解説した内容を参考に、セキュリティ意識を高め、パソコン紛失のリスクに備えましょう。

データレスクライアントである「CACHATTO SecureContainer」なら、隔離されたセキュアな業務領域を生成し、その中でのみ業務を行うことができます。業務終了時にはその領域を削除するため、MDMの導入やリモートワイプを使わなくても端末内に業務データを残すことはなく、万が一端末の紛失や盗難が起こった場合でも、重要なデータを失う心配がありません。また、スマートフォンやタブレットからセキュアブラウザを使って作業することもできます。

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